さめないゆめ・・・

HSP・内向型人間が綴るブログ。日々の雑感、自分が自分であること、人生について、本や映画の感想(イギリス、ヨーロッパ多め)などについて書いています。

読書感想 「特別料理」(スタンリイ・エリン) 異色作家短篇集⑪

異色作家短篇集は全部読みました。とりあえず思いついたものから感想書いて行こうと思います。エリンの短篇集「特別料理」は20巻あるうちで印象に残っているものの一つです。

この「特別料理」、本編を読む前からタイトルで大体予想がついてしまう内容です。食や料理に関するホラーだったりミステリーだったりするのは、大体「あのテーマ」しかないですよね。案の定読んでいるとそれを匂わせる内容がたくさんで、オチはバッドエンドとなっております。ただ、ただのホラーに終わらず格調高い文体でまとめられていて、美食学に通じる雰囲気も感じます。あのスープが美味しそうに見え、問題のアミルスタン羊さえも高級品に見える。アリプロジェクトの「人生美味礼賛」という曲がとても似合います。あと宮沢賢治の「注文の多い料理店」とも似ている。料理店の店長・スビロー氏は東洋人・・・というか中国系の人ですよね。ステレオタイプな中国人の姿が思い浮かぶ。(「~アルね。」とか喋ってるアレ)中国では実際にそういう文化もあるし、○○羊なんてものも・・・このテーマを扱った作品の中では一番好きな作品です。

今まではこのテーマものは「羊たちの沈黙」ぐらいしか知らなかったのですが、結構使い古されたネタだったんですね。まあ、神話や聖書の時代まで遡れるので、そうだといえばそうなのですが・・・

 

他にも印象残った作品の感想。

「パーティの夜」は和やかなタイトルとは裏腹に一番ゾクッときたお話です。手塚治虫火の鳥・乱世編を見ているような、任天堂のゲーム・ムジュラの仮面を見ているような夢の中の世界という感じです。私は結構夢で見たことを覚えているのですが、その世界というのは現実のようで現実ではない世界、どこか脆くて虚ろで歪んでいる・・・早く抜け出したくなるような、そんな世界です。

 

読んだのが4月なので、細かな内容は忘れてしまいましたがどれも面白かったのは覚えています。それにしても後味の悪いお話が多い!夫婦殺害物(未遂含む)が多い!もはやミステリー、ホラーの定番なのか!他の異色作家短篇集にも言えることですが、「世にも奇妙な物語」のBGMが似合うお話ばかりですね。多分、根っこのところではつながっているのでしょうね。

 

 

 

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