さめないゆめ・・・

HSP・内向型人間が綴るブログ。日々の雑感、本や映画の感想(イギリス、ヨーロッパ多め)などについて書いています。

大天使ミカエルと悪魔ベリアル レ・ミゼラブルより

ベルばらにはフロレルことサン・ジュストというキャラが登場します。女性のような美貌、その見た目に反して革命を遂行していったことから「死の大天使(革命の大天使)」の異名を持ちます。いかにも少女漫画のキャラっぽいですが、実在の人物で上記の説明も史実だそうです。

 

さて、ヴィクトル・ユーゴーの代表作「レ・ミゼラブル」にはアンジョルラスというキャラが登場します。裕福な家の出でありながら、国に身を捧げた美青年革命家なのです。アンジョルラスはどうもサン・ジュストをモデルにしているみたいなのですね。(性格の面ではロベスピエールも入っている感じもしますが。)

 

そして私が思ったのは、アンジョルラスは大天使ミカエルにも似ているなと。大天使ミカエルは数多い天使の中で一番位が高く、神の側近です。絵画だと剣を持った美青年としてサタン(悪魔の長)を踏みつけている場面が描かれていたり、また「最後の審判」では天秤を持ち、人間を天国に行ける善人か地獄に落ちる悪人か・・・という裁きの役目を持っています。人間の美しい守護神ではあるけれど、反面厳しく怖い面もあるとか。アンジョルラスも作中そうでしたね。

 

また、レ・ミゼラブルにはモンパルナスというキャラも登場します。こちらは犯罪集団パトロン・ミネットの4人の頭の一人、女性のような美貌としなやかさを持ち、20歳にも満たないが多くの人を殺した青年です。同じ美青年ながらもアンジョルラスとは正反対の悪党として描かれています。

 

天使の対になるのは悪魔です。悪魔もまた数が多く、代表的なのはサタン(一般的にはルシファー)、ベルゼバブ。その悪魔の中にベリアルというのがいます。ミルトンの失楽園にも登場し、見た目にはいかにも天使のように美しく物腰も柔らか。一見すると悪魔だとわからないそうですが、それこそ彼の狙いで、中身は彼以上に醜悪な悪魔はないないと言われています。まさにモンパルナスはそんなキャラなのですね。

 

ユーゴ―は他の作品でベリアルを描いているらしいので、モンパルナスはベリアルを意識して生み出された可能性もありますね。