随想手帖

時に真面目に、時にゆるく綴っております。ちなみにオタク(腐)です。

ハリポタから見えるイギリスの階級事情

ハリポタシリーズは最初、親が買ってきて読んでいました。私は興味なかったのですが、「面白いから読んでみなよ」と何度も勧められて読みました。その頃は2巻の「秘密の部屋」が出ていた頃で、何故か1巻の「賢者の石」をすっ飛ばして先に2巻を読みました(笑)

そうしたら面白くて面白くて・・・ユーモアたっぷりのキャラ達、魔法界にまつわる謎解き、どれも魅力的でした。特にロックハート先生のうざさがたまらなかったですね。あれだけうざいと逆に好感もてる(笑)

 

そんなわけでハリポタシリーズに魅了された私ですが、続きが出る度に次第に疑問が出てくるようになりました。なんていうのかな・・・ハリー達、主人公サイドは「マグル生まれに対する差別反対」という立場を取っていますが、自分達もスリザリンとかに対して同じことをやっていたりするし。マグル生まれの魔法使い・魔女は仲間として認められていても、ダーズリーのようなこちこちのマグルは忌み嫌われるというか、下に見られているような感じがしてならなかったんですよね。ヴォルデモート率いる闇の陣営のエリート主義、血筋主義に反対しながらも、結局は「エリート万歳」な空気が漂っているような気がして。ハリーだって実はすごい良いところの血筋なんですよね。

 

・・・で、そういう空気の源って何よ?って調べたりしたら、「イギリスの階級システム」に行きついたわけです。ちなみに雑学好きの父も「あの階級システムはもろイギリスって感じだよね」と言っていました。

 

まだまだ勉強中で詳しくは分かっていないのですが、多分これが階級システムを表しているんだろうなというワンシーンがあったので記載します。

 

7巻「死の秘宝」で、ロンのお兄さんの結婚式をデスイーター(ヴォルデモートの手下)が襲撃しました。そして、ハリー、ロン、ハーマイオニーのトリオはその場を、いわゆるテレポートで脱出します。取りあえずロンドンの街に逃げ、あるカフェに入ったんですね。でも、あることをしたためデスイーター達に居場所がばれて、再び襲撃されるんです。デスイーター達はマグルの服で変装していたのですが、その時の一文がこんな感じでした。

 

「労働者風の男達がカフェに入ってきた」

 

映画で見ると一発で分かるのですが、このデスイーター達は青いつなぎを着ているんですね。ここを読んだ時の私は「何で“労働者”という表現なんだろう?働いている人達は職種に関係なく、労働者なんじゃないの?自分は事務職員だけど労働者だし」と思いました。でも、イギリスだとそうではないみたい。いわゆる、ホワイトカラー、ブルーカラーというやつなんでしょうか。

イギリスでは肉体を使って働く、notデスクワークの人達を表現する言葉が「労働者」ということになるんですね。多分。とりあえず日本の「労働者」とニュアンスは異なるようです。

この辺、イギリスの文化に余程詳しくないと分からないですよね。

 

それを踏まえると、どのキャラがどの階級に属しているのか・・・というのも大体見当がついてきますね。

とりあえず、ハグリッド、フィルチ、スタン&アーニー(ナイトバスの車掌・運転手)辺りは労働者階級なんでしょうね。間違っても上流階級ではない。そういう人たちはいわゆるコックニーという訛りの強い英語を話すようです。

ダーズリー一家父親のバーノンがドリル会社の重役らしいので、おそらくホワイトカラーにして中産階級

上流階級といえば、言わずもがな。ハリーのライバルのマルフォイです。

あと、シリウスの実家のブラック家とかデスイーター達の実家もそういうところが多い感じです。

 

それを裏付けるのが、デスイーター達の容姿の描写。

彼等は作中では「大柄」だったり「長身」だったり、そういう容姿の人達が多いんです。

どうしてかな?と思って調べてみると、イギリスでは階級によって体格・身長に差があるのだとか。要するに「貴族はいいもん食ってるので体格がよろしい」ということらしいです。シリウスも確か長身設定のはず。

 

これらのことを考慮すると「ハリポタシリーズって全然ファンタジーじゃないよね」ということです。むしろ、イギリスの現実がまざまざと書かれている。私が何となく感じていた違和感って多分ここらへんから来るところが多いんだろうなーと思う。

 

うーん・・・やっぱりイギリスの文化・社会を知らないと分からないよね!アメリカだと結構分かりやすいんですけど、イギリスはコメディにしろ文学にしろ外部の人間にとっては難解な描写が多い!だからこそもっと勉強して知りたいですね。