随想手帖

時に真面目に、時にゆるく綴っております。ちなみにオタク(腐)です。

「赤裸々な事実」(1957年 イギリス制作)

イギリスの白黒コメディ映画。典型的ブリティッシュコメディです。ピーセラさん目当てで見ました~♪ 日本ではマイナーだと思います。ピーセラさんはこういう白黒映画にも結構出てるんですよね。

 

あらすじ

スキャンダル雑誌の編集者デニスは、有名人をゆすっては大金をせしめていた。彼の被害に会ったものはショックの余り倒れたり、自ら命を絶ってしまった者もいる。しかし、デニスは容赦なく次の獲物を狙っていく。今度のターゲットは貧乏貴族、コメディアン、女流作家、モデル・・・狙われた面々は逆にデニスを嵌めようと試みるものの、全て失敗に終わる。やがて、彼等は被害者同士でチームを組むことに・・・

 

 

イーリングコメディ「マダムと泥棒」から約二年後ですが、ピーセラさんに映画俳優としての貫禄が出始めています。「マダムと~」の頃で既に30歳という、映画俳優としては遅咲きだったからかもしれません。

 

冒頭で述べたようにピーセラさん目当てで見た作品ですが・・・彼以上に、貧乏貴族のメイリー卿に目が行ってしまいました!

彼はとてつもない恐妻家で、自分が何かやらかす度にそれが妻にバレないか常に怯えている男性です。そのシーンがいくつかありますが、どれも面白おかしくて・・・(>_<)人物の動きにしても、音楽にしてもトムとジェリーに似た雰囲気を感じます。

そしてカナヅチです・・・なのに、作中では水に関する事故が多いという散々な目に会っています。作家母娘が彼をデニスと間違えて、始末しようとするシーンもかなり笑えます。ここら辺がイギリス的ブラックな笑いに満ちています。

メイリー卿は『愛人と密会』というネタでデニスにゆすられます。しかし、作中で美人モデルと対面しても全然鼻の下が伸びている感はないんですね。この時点で「もしかして・・・」と思いましたが・・・つまりそういうことです。当時のイギリス社会はこの事情に関してはかなり厳しいものがあった・・・ということを表しているんでしょうね。

メイリー卿を演じた俳優さんはテリー・トーマスという方です。別作品でもピーセラさんと共演していたり、イギリスではかなり有名なコメディ俳優らしいです。アニメだと、ディズニーのロビンフッドでサー・ヒスの吹き替えをやっています。

 

女流作家のランサム母娘も笑えます。母親のフローラの方はデニス抹殺に燃えているのに対し、娘のエセルはそんなことしたくない普通の常識人・・・というギャップ。エセルは母親の命令なので嫌々+恐々実行しますが、メイリー卿をデニスと間違ってしまったり(笑)あたふたしたエセルがかなり可愛いです(*^_^*) 母親のフローラは色々と自由すぎてこちらも面白いです。

 

Sっ気たっぷりの悪徳編集者デニスは、「カインドハート」で主役を演じたデニス・プライスです。(自分と同名の役!)「カインド~」の方は自分の手を汚して悪事を実行しています・・・が、それよりもこちらの編集者の方が数十倍悪党に見えます(@_@;) 獲物をネチネチじわじわ追い込む・・・でも、あくまでも自分の手は汚さないスタイルだからでしょうか。

 

そして、この映画でもコメディアンを演じているピーセラさん。(役名はソニー・マクレガー) 作中でもお得意の変装芸を多数披露!付け髭が取れて相手に指摘された時、「進行性の脱毛症でして・・・」という言い訳。この言い回しがいかにもイギリスっぽい(笑)

このソニーメイリー卿が二人でデニス抹殺の作戦を企てるシーンも笑いどころの一つ!場所はメイリー卿の自宅なのですが、妻の目をごまかすために「ある仕掛け」をします。それは・・・テープレコーダーに保険契約の遣り取りを録音して、奥さんにわざと聞かせるというもの。これでカムフラージュ成功・・・と思われますが、何度も同じ手を使うためバレます。メイリー卿大ピンチです(笑)

 

ラストのオチはかなりカオスです!(@_@;) ブリティッシュ節炸裂なので、一見の価値ありです!

この映画もまた、モンティパイソンの源流の一つなのかもしれません。

イギリスの古いコメディを見る度に「パイソンズもこれ見たのかな・・・」と考えたりしています。少なくともテリー・トーマスのことは知っているよね。

ピーセラさんとパイソンズの関係については、いずれまた別の機会に触れたいと思います。

 

 

 

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