随想手帖

時に真面目に、時にゆるく綴っております。ちなみにオタク(腐)です。

「ラベンダー・ヒル・モブ」(1951年 イギリス制作)

イーリングの白黒コメディ映画です。イーリング映画でおなじみのアレック・ギネスが主人公!彼の悪巧みの相棒をスタンリー・ホロウェイが演じています。

そして、あのオードリー・ヘップバーンも序盤にチョイ役で出ています。

 

 あらすじ

南米のとあるレストラン。皆から羨望の眼差しを向けられる一人の英国紳士がいた。彼の名前はホーランド。そして、何故自分が富を得たかということを隣の男に語り始める。一年前・・・真面目なだけが取り柄のホーランドは、ロンドンで金製錬所から銀行に金塊を運ぶ仕事をしていた。ある日、彼の暮らす民宿(ラベンダー・ヒル)に一人の男が引っ越してくる。名前はペンドルブリーと言って、鉛を鋳造して土産物を製造する仕事をしていた。彼と出会いホーランドは『ある計画』を思いつく。それは金塊をエッフェル塔に鋳造して、海外で売りさばく・・・という大胆なものだった・・・

 

 

 

これもヒロイン不在の映画ですね。基本的におっさんしか出てこない(笑)でも、ブリティッシュユーモア満載で面白い(*^_^*) ヒーロー&ヒロインという枠組みに囚われない映画も味があって好きです。

 

マダムと泥棒』の時でも強盗犯を演じていたギネス。こちらでも金塊強奪という大胆なことを実行する役です。ただし、『マダム~』の方は見るからに怪しい、ベテラン犯罪者でしたが、こちらの方は真面目一徹の銀行員。とても犯罪を思いついてやるような人物には見えないんですね。そのギャップもこの映画の醍醐味の一つかも。

彼の仲間のペンドルブリーにしても、後から集めた二人の無法者にしてもどこか可愛らしくて、「犯罪やってます!」という物騒な感じがしない。

 

そして、実行された犯罪にしても平和的というか・・・ほのぼの+お茶目な雰囲気が漂っているんですね。最後、ペンドルブリーは相棒のホーランドだけを逃がして、自分だけ警察に捕まってしまいます。『マダム~』の方は泥棒の仲間達が結構殺伐とした遣り取りを繰り広げて、最終的にあんなことになってしまった。でも、こちらのコンビには最後まで友情があるんですよね。

 

20年ぐらい前にやっていたNHKの『飛べ!イサミ』というアニメをご存知でしょうか?あのアニメも正義VS悪の構図なのですが、悪役サイドがお茶目でゆるゆるで・・・単純に『倒すべき、憎むべき悪』ではないんですね。それに近いかも。

 

パリに運ばれた金塊のエッフェル塔が間違って女学生に売られてしまい、それをホーランドとペンドルブリーが追いかける・・・という後半の展開が最高に熱くて面白いです!

結局、女学生達に追いつけず・・・二人はその学校を突き止めて、お金と交換で取り返すんです。6個のうち5個まではすんなりいったのですが・・・一人頑固な子がいて、二人は強硬手段を取ることを決意。この子は交換を頑なに拒否するんですね。自分もそうですが、こだわる人って変なところに凄くこだわったりしますから、何となくこの子の気持ちも分かる気がします(笑)

女学生達を見ながら、「そういえば、パイソンズもまだこの年頃の子供達だったんだろうな~」って思い出したり。イギリスの古いコメディを見ると、必ずパイソンズのことが頭に過るんですね。若き日のギネスやピーセラさんが出ていた頃の映画というのが、ちょうど彼等の子供時代に当たるので・・・

ちなみに、ジョン・クリーズは「この映画が好きだった」と自伝で述べています。ジョンが好きなものを、時代を超えて自分も楽しんでいるのかと思うと嬉しいですね~(*^_^*)

 

警察との最後の戦い(笑)も熱かったです!二人が奪って乗った車がパトカーだったので、無線で偽の情報を流して警察を遣り込めたり・・・素人の犯罪者が警察相手にここまでやるというのがある意味痛快!それに負けないスコットランドヤードもかっこいい!

ラストのオチは・・・「まあ、そうなりますよね~」というものでした。『マダム~』よりは『カインドハート』に似ている感じです。

 

それから、金塊を鋳造しているシーンでギネスが頭にハンカチを乗っけています。この乗っけ方というのが、モンティ・パイソンの生み出したおバカキャラクター『ガンビー』のあのスタイルなんです!

ガンビーの画像探していたら、たまたまこのシーンの画像が出てきて・・・ガンビーが頭に乗っけているあのハンカチは、この映画のこのシーンをモデルにしているのではないか・・・といった指摘もあったような・・・

ジョン以外のパイソンズもこの映画鑑賞済みの可能性大ですね!

 

この映画でギネスの相棒役を演じた、スタンリー・ホロウェイという俳優さんは『マイ・フェア・レディ』という映画でもオードリーと親子役で出ているそうです。

あの大女優オードリーの作品ももっと見てみたいし・・・読みたい本、見たい映画が多すぎて・・・時間が足りないよぅ!(>_<)