随想手帖

時に真面目に、時にゆるく綴っております。ちなみにオタク(腐)です。

創作の中に見える宗教観 - 西洋ファンタジーに憧れていたけれど、実際に書いてみたら・・・

ツイッターでも書きましたが、大学時代オリジナルの小説を一本書いたことがあります。(捨ててしまったので手元にはありませんが)

小さい頃から西洋ファンタジーの世界が大好きなんです(*^_^*)

ディズニーとか、スピルバーグのアニメとか、ジブリとか・・・映像だけでなく音楽も心に残るものが多いです。

世界名作劇場シリーズはファンタジーではありませんが、あの中に描かれる西洋の街並みや自然風景がたまらなくいい!自分が空想する時参考になります。

小さい頃読んだ絵本や、ある程度大きくなってから読んだ本もしかり。

魔法や謎解きにはワクワクさせられますし、悪役・敵役として出てくるキャラクターもかっこいいんですよね。(キリスト教では絶対悪としての悪魔がいるので描きやすいのかもしれませんね)

 

そんなわけで・・・どうしても自分の手で、「憧れてやまないあの世界」を書いてみたかったんですね。

 

ドイツのファンタジー作家、ラルフ・イーザウさんの「盗まれた記憶の博物館」のような歴史・文化・宗教・学問を絡め、更には「ソフィーの世界」(読んでいませんが)のように哲学そのものを主題として、それにについて考えることの出来る作品を生み出したかった。

 


そして、作った内容としては・・・

 

  • 主人公がある悩みを抱えていて、ひょっこり現れた使者に誘われて異世界に行く。
  • 異世界は六つの空間に分かれている。それは各元素を基にしている。(火・水・風・地・光・闇)
  • 六つの空間は円形に繋がっていている。
  • その世界は「知・哲学・教養・学問」を極め、追究することを目的としている。
  • 各六つの世界にはそれぞれ「哲学テーマ」があって、その世界を統治する「主」的存在がいる。(現実世界でいう神)なので計六人の主によって、その世界のことは決められている。
  • 主人公はその世界で決められた「哲学テーマ」を、その世界で暮らしながら自分の頭で考えて答えを出す。
  • 答えを出した時、そこの「主」と問答をして合格できれば次の世界に行ける。
  • 六つ目の世界をクリアした時、元の世界に帰れる。

 

 

大学当時、自分なりに頭をひねって考えた設定ですが、すごーーーーーく使い古された陳腐でありがちすね~(^_^;)

もちろん主人公が元いた世界も、異世界もヨーロッパ・アメリカをモチーフにしています。

これを書くために高校生用の倫理の教材を買って勉強。

いきなり専門書だと難しいということと、自分なりの哲学もミックスして作りたかったので。


この六つの世界にいる「主」たちのモデルも実在の哲学者にしました。

哲学と言えば古代ギリシャなので、ソクラテスとかヘラクレイトスとかプラトンとかモデルにしたキャラが多かったです。

 


・・・で、いざ書き終えて読み返してみると・・・

 

主人公が異世界で自分なりの答えを考え出し、「主」たちと問答を繰り返して成長していく・・・という形式だったのですが・・・謎解きというよりは主人公が「修行をして悟りを開くことを目指す」ような感じになっていましたね。


ヨーロッパ的ディスカッションというより、捉えどころのない答えを求める禅問答みたいだった。自分のオリジナルの考え方だと思っていたものも仏教に凄く近いものがあったり。(唯識思想とか)

 

今思ったのですが・・・輪になっている六つの世界というのが、もろ六道輪廻じゃないですか??(^_^;) 当時は全然意識していませんでしたが・・・


描き出してみたかったヨーロッパ風の世界は、私が書くとどう見ても取ってつけたようにしかならなかったんです。

本格的に雰囲気を出して書きたいと思うのなら、現地に行って何年か暮らしてみたり、気が遠くなるほどの勉強をしなければ相当難しいのでしょうね・・・(>_<)

 

 

 

 

monty1969.hatenablog.com

 


そして「クラバート」の感想記事でも書きましたが、ネイティブの人にしか出せないものって絶対にある!ネイティブというのは、単に生まれ育っただけではなく先祖代々その土地で暮らして、その空気を吸収しつくし・・・DNAレベルで文化が染み込んでいる・・・という意味です。

 

 

一方で、自分が知らず知らず仏教の影響を受けているということも知らされました。

 

 

monty1969.hatenablog.com

 

この記事のように、仏教に対しては不思議な懐かしさを感じます。

お釈迦様の弟子の名前を見ても、サンスクリットの単語を見ても、昔からずっと聞いていたような感覚に包まれます。

仏教の経典をきちんと読んだことはないし、勉強したといえば大学の卒論のために般若心経の本を何冊か読んだぐらい。

本当、「自分どこでこんなに仏教に触れていたんだろう?」と首を傾げたくなります。

 

これについては日本のアニメや漫画にも同じことが言える気がします。

キリスト教ギリシャ神話・北欧神話をモチーフにした作品は数えきれないほど多い。

でも、蓋を開けてみると・・・根底に流れている思想・哲学なんかは実は神道・仏教寄りだったりしますよね。

西洋人の描いた西洋の世界とはどこかが決定的に違う。

 

無意識に創作物に反映される宗教観というものを調べてみると、なかなか奥が深くて面白いです!